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                      2009年12月06日

    Java総合講座 - 初心者から達人へのパスポート
                  vol.182

                                セルゲイ・ランダウ
 バックナンバー: http://www.flsi.co.jp/Java_text/
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◆ 01.Strutsのアプリケーション開発
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さて、今回からいよいよStrutsのアプリケーション開発の話に
入っていきます。

Strutsが何だったか忘れてしまった人は、vol.104からvol.107まで
を復習して下さい。


では、EclipseにStrutsのアプリケーション開発を支援するツール
(Eclipseのプラグイン)をインストールすることから始めましょう


Strutsのアプリケーション開発を支援するプラグインとして代表的
なものには、StrutsIDEというプラグインがあり、これをインストー
ルしますが、このプラグインはJDTとGEFとEclipseHTMLEditorという
プラグインを前提にしています。

ただし、JDT(Java Development Tools)はEclipseに標準装備されて
いるし、GEF(Graphical Editing Framework = グラフィカル編集フ
レームワーク)は先日インストールしたPleiadesのEclipseの中には
予め組込み済みのため、インストール不要です。

(ちなみに、組込み済み(インストール済み)のプラグインを確認するため
には、Eclipseのメニュー・バーから「ヘルプ」→「Eclipseについて」を
選択し、「Eclipseについて」ウインドウの中で「インストール詳細」ボタ
ンをクリックします。
続いて、「Eclipse Installation Details」ウインドウの中で「プラグイン」
タブをクリックし、表示されるリストの中でプラグインを探します。
たとえば、このリストの中にプラグイン名が「グラフィカル編集フレーム
ワーク GEF」と「グラフィカル編集フレームワーク Draw2d」という2つ
のプラグイン(GEFは実際はこれら2つのプラグインで構成されています)
があればGEFはインストール済みです。)


EclipseHTMLEditorのほうはまだインストールされていないはずなので、
まずこれをインストールしておきましょう。

まず、Eclipseは終了させておいて下さい。(起動してはいけません。)

EclipseHTMLEditorプラグインをダウンロードするためには、Webページ

http://amateras.sourceforge.jp/cgi-bin/fswiki/wiki.cgi?page=EclipseHTMLEditor

を開いて、その中の「ダウンロード」という項目の下の「こちら」というところ
をクリックします。
現時点では

tk.eclipse.plugin.htmleditor_2.0.6.1.jar

という名前のファイルがダウンロードされるはずです。
このファイルをEclipseのpluginsフォルダー、つまり、

C:\pleiades\eclipse\plugins

の中にコピーします。

その後、Eclipseを起動しましょう。

Eclipseが起動したことを確認したら、再度、Eclipseを終了させておいて下さい。


続いて、StrutsIDEをインストールしましょう。
StrutsIDEプラグインをダウンロードするためには、Webページ

http://amateras.sourceforge.jp/cgi-bin/fswiki/wiki.cgi?page=StrutsIDE

を開いて、その中の「ダウンロード」という項目の下の「こちら」というところ
をクリックします。
現時点では

tk.eclipse.plugin.struts_2.0.6.jar

という名前のファイルがダウンロードされるはずです。
このjarファイルはそのままでは使えません。いったん解凍する必要があります。
このjarファイルをLhacaなどで解凍し、できたフォルダー

tk.eclipse.plugin.struts_2.0.6

をEclipseのpluginsフォルダー、つまり、

C:\pleiades\eclipse\plugins

の中にコピーします。

その後、再度、Eclipseを起動しましょう。



これで、プラグインのインストール作業は終わりです。



ここで、今後のアプリケーション開発のためにEclipseのJavaをバージョン6
に上げておきましょう。

Eclipseのメニュー・バーから「ウインドウ」→「設定」を選択し、
「設定」ウインドウにおいて左側の「Java」配下の「インストール済みのJRE」
を選択します。

続いて、右側の「インストール済みのJRE」のリストの中で、jre1.5にチェック
マークが付いていたのをはずし(チェック・マークをクリックすればはずれる)、
代わってjre1.6にチェック・マークを入れます(クリックすれば入る)。

そして、「OK」ボタンをクリックします。

この後、再度「設定」ウインドウを開き、左側の「Java」配下の「コンパイラー」
を選択して、「コンパイラー準拠レベル」が1.6になっていることを確認して
おきましょう。

(なお、ちなみに「Tomcat」配下の「JVM設定」というのが気になる人もいるか
と思いますが、これはTomcatPlugin用の設定項目なので、使用しませんから
無視して構いません。)




では、さっそく簡単なStrutsのアプリケーションを作って、動作確認をして
みましょう。
今回も年を入力すると干支を答えるアプリケーションにしますが、以前Eclipse
のテストをするために作成したものより、もう少し複雑なものを作ることに
します。


ではまず、プロジェクトを作成しましょう。

パッケージ・エクスプローラーの中で右クリックし、「新規」→「プロジェクト」
を選択します。

「新規プロジェクト」ウインドウの中で「Web」配下の「動的Webプロジェクト」
を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。

「新規動的Webプロジェクト」ウインドウの中で「プロジェクト名」欄に

StrutsEtoTest

と入力し、あとはそのままにして(Apache Tomcatはv5.5のままにして)
「完了」ボタンをクリックします。

「関連付けられたパースペクティブを開きますか?」ウインドウが表示
された場合は、「はい」ボタンをクリックして下さい。
(「Java」パースペクティブだった場合に、「Java EE」パースペクティブ
に変更しようとして、このウインドウが表示されます。
「Java EE」パースペクティブはWTP専用のパースペクティブなので、
今後はWebアプリケーションのときにはなるべくこのパースペクティブを
使用するようにしましょう。)


では、続いて「プロジェクト・エクスプローラー」(「パッケージ・
エクスプローラー」だった所が、「Java EE」パースペクティブでは
「プロジェクト・エクスプローラー」に代わる)の中にできたStrutsEtoTest
(プロジェクト)の配下にあるWebContentを右クリックし、「新規」→
「その他」を選択します。

「新規」ウインドウの中で「Amateras」配下の「Struts」の配下に
「Strutsサポートの追加」という項目がありますので、それをを選択し、
「次へ」ボタンをクリックします。

「Strutsサポートの追加」ウインドウの中で「Webアプリケーションのルート」欄


/StrutsEtoTest/WebContent

になっていることを確認して下さい。(自分で設定を変更しない限り、WTP
ではWebContentというフォルダーがWebアプリケーションのルートになって
いるので、この通りの指定になっている必要があります。)

他の項目はそのまま(すべてにチェック・マークがついている状態)で、
「完了」ボタンをクリックします。

そうすると、WebContentのWEB-INF配下にStruts用の各種ファイルが自動生成
されます。



では続いてアプリケーションの開発に取りかかりましょう。


まず、最初に開くWebページ用のJSPをindex.jspというファイル名で
作成しましょう。

(1) プロジェクト・エクスプローラーのStrutsEtoTest配下のWebContentを
右クリックし、「新規」→「その他」を選択します。

(2) 「新規」ウインドウにおいて、「Amateras」配下の「Struts」配下の
「Struts JSPファイル」を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。

(3) 「Struts JSPファイル」ウインドウにおいて、「ファイル名」欄を

index.jsp

に変更して、「完了」ボタンをクリックします。


(4) これで、テンプレート(template = 雛形)の内容が組み込まれたindex.jsp
ファイルが生成され、そのエディターが開きますので、下記のように編集
しましょう。

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<%@ page contentType="text/html; charset=UTF-8" %>
<%@ taglib uri="/tags/struts-bean" prefix="bean" %>
<%@ taglib uri="/tags/struts-logic" prefix="logic" %>
<%@ taglib uri="/tags/struts-html" prefix="html" %>
<%@ taglib uri="/tags/struts-nested" prefix="nested" %>

<html:html>
   <head>
      <meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=UTF-8"/>
      <title>干支(十二支)</title>
   </head>
   <body>
      <h1>干支(十二支)を調べる</h1>
      <html:form method="POST" action="/eto">
         <br>
         干支を調べたい年: <br>
         <html:text property="year" size="5" />
         <br>
         <html:errors />
         <html:submit property="submit" value="送信" />
      </html:form>
   </body>
</html:html>
--------------------------------------------------------

これは、vol.178で作成したindex.htmlとほとんど同様の内容にしていますが、ただ
干支を調べたい年の入力が選択式ではなく、直接数字を入力する形式になって
いる点が違いますね。

この場合、入力した文字列が数字でなかった場合など、入力に間違いがある場合
のチェックが必要になります。こういった入力のチェックは普通はJavaScript
などを使ってクライアント側で行うものですが、今回は、わざわざサーバー側で
行ってみます(後ほどプログラミングします)。



◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


(次回に続く)


では、今日はここまでにします。



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