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                      2009年11月25日

    Java総合講座 - 初心者から達人へのパスポート
                  2009年11月開講コース 002号

                                セルゲイ・ランダウ
 バックナンバー: http://www.flsi.co.jp/Java_text/
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・現在、このメールマガジンは以下の2部構成になっています。
[1] 当初からのコース:毎週日曜の深夜に発行
   これは現在、中級レベルになっています。
[2] 2009年11月開講コース:毎週水曜の深夜に発行
   これは現在、初心者向けのレベルになっています。
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小さな画面で見ていると、不適切な位置で行が切れてしまう
など、問題を起すことがあります。
・このメールマガジンに掲載されているソース・コード及び
文章は特に断らない限り、すべて筆者が著作権を所有してい
ます。また、これらのソース・コードは学習用のためだけに
提供しているものです。
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(2009年11月開講コース)002号
 (当記事はvol.002のリバイバル(revival)版です。)
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◆ 01.Javaの開発キットのインストール
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今回はまず、Javaの基本的なプログラム開発に必要なキット(キッ
ト[kit]というのは「道具一式」という意味ですね)をインストール
します。

Javaのプログラム開発に必要なキットと言えば、最初はJDK(Java
Development Kit)と呼ばれていたもの一つだけだったのですが、
現在はいくつかに分かれています。

詳しいことは、後ほどお話しますが、今回は一番基本となるJava
Standard Edition Development Kitをインストールします。

こういったJavaの開発キットはインターネットから無料でダウンロー
ドできます。

開発キットのインストールが終わったら、Javaの簡単なプログラムを
作ってコンパイルし、JVMで実行してみます。


┌───────────────────────────┐
  開発環境(パソコン)の確認と準備
└───────────────────────────┘

まず、Javaのプログラム開発を行うためのパソコンを用意してくだ
さい。

当講座の学習のためには、ハードディスクの空き容量を最低でも2GB
以上は確保しておいてください。

パソコンのOS(基本ソフト)としてはWindows 2000またはWindows XP
以降のバージョンが前提となりますが、本稿ではWindows XPの利用を
お勧めします。

本稿では、Windows XPを前提にお話しいたします。


なお、インストール作業は、Administratorなど、管理者権限を持つ
ユーザー名でログオンしてから行う必要があります。
(お使いのパソコンにユーザー名が一つしかない場合は、管理者権限
のはずなので問題ありません。)


┌補足─────────────────────────┐
本稿では、Windows XPのパフォーマンス(性能)をよくするため
に、Windows 2000的モードで稼動させることを推奨しています。
そのためには、下記のように操作して下さい。

<Windows XPをWindows 2000的モードにして性能をよくする方法>

1. 「スタート」ボタンをクリックし、「コントロールパネル」
をクリックする。

2. 「コントロールパネル」ウインドウが開くので、「パフォー
マンスとメンテナンス」をクリックする。

3. 「パフォーマンスとメンテナンス」ウインドウが開くので、
「システム」をクリックする。

4. 「システムのプロパティー」のウィンドウが開くので、
「詳細設定」タブをクリックする。

5. 「パフォーマンス」欄の「設定」ボタンをクリックする。

6. 「パフォーマンスを優先する」を選択し、「OK」ボタンを
クリックする。

7. 「OK」ボタンをクリックする。


また、本稿ではWindows 2000風のスタート・メニューを好んで使いま
すので、できればWindows XPのスタート・メニューをWindows 2000風
に変更しておきましょう。

<Windows XPのスタート・メニューをWindows 2000風にする方法>

1. タスク・バーにマウス・ポインターをのせ、右クリックする。

2. 「プロパティー」を選択する。

3. 「タスクバーと[スタート]メニューのプロパティー」のウィン
ドウが開くので、「[スタート]メニュー」タブをクリックする。

4. 「クラシック[スタート]メニュー」を選択する。

5. 「OK」ボタンをクリックする。
└───────────────────────────┘



ここで、これから行う作業をわかりやすくするために、ファイル名
の拡張子を表示するように設定変更をしておきましょう。

┌解説─────────────────────────┐
拡張子というのは、ファイル名の後ろ(.の後ろ)について、ファ
イルの種類を示す文字列です。

たとえば、Wordの文書ファイルであれば、ファイル名の後ろに.doc
という拡張子がつきます。もし、この拡張子を別の文字列に書き換
えてしまったり消してしまったりすると、Wordの文書ファイルとし
て認識されなくなってしまいます。

このように拡張子は大切な役割をしているのですが、Windowsの標準
設定では、.docや.txtなどの拡張子が隠されて表示されないように
なっています。

Javaのプログラムを開発するときには、拡張子をきちんと表示して
おかないと間違いを犯すことがありますので、以下のようにして、
すべての拡張子を表示するように設定変更しておきましょう。
└───────────────────────────┘

(1) マイコンピュータを開いてください。

(2) メニュー・バーの「ツール」→「フォルダオプション」を選択
します。

(3) 「表示」タブをクリックし、「登録されているファイルの拡張子
は表示しない」のチェック・マークをはずします。

(4) 「OK」ボタンをクリックします。マイコンピュータのウィンド
ウも閉じます。



┌───────────────────────────┐
  Javaの開発キットのインストール
└───────────────────────────┘

それでは、Javaの開発キットであるJava (Platform) Standard Edition
Development Kitをインストールしてみましょう。
このキットの中には、Javaのコンパイラーや各種ツールとJVMとAPI
(Application Programming Interface)が入っています。

APIとは何か、ということにつきましては、もっと後で説明します。


┌解説─────────────────────────┐
「Standard Edition」を日本語に訳すと、「標準版」という感
じになります。ということは標準版以外のものもあるということ
です。詳しくは後ほどお話します。
「Development Kit」は「開発キット」という意味ですね。
└───────────────────────────┘


なお、Java Standard Editionを Java SE と略します。


以下、Java SEのバージョン6(内部バージョン1.6.0)の開発キット
すなわちJava SE 6 Development Kit (JDK 6と略します)のイン
ストールのしかたを説明します。

なお、本稿ではJDK 6 Update 17(このUpdate 17という番号は、
微小な改訂が加えられてつけられた番号で、update version番号
と呼ばれています)について説明しておりますが、文中のファイ
ル名やUpdate version番号などは、時とともに変わってきますの
で、違っているときは、その時点のものに読み替えてください。


(1) まずダウンロードのホームページ(下記のURL)を開きます。

   http://java.sun.com/javase/ja/6/download.html

┌補足─────────────────────────┐
この手のホームページは変化が激しいため、皆さんが本稿を読む時点
では、該当するバージョンのものがすでに削除されている可能性もあり
ます。

その場合は下記のURLで、古いバージョンのものを取り出すことができ
ます。
http://java.sun.com/products/archive/
└───────────────────────────┘

(2) 「Java SE Development Kit(JDK)」という項目(その下には
JDK 6 Update 17と書かれている)の右にある「ダウンロード」という
所をクリックします。

(以後、「セキュリティの警告」ウインドウや「セキュリティ情報」
ウィンドウなどのセキュリティー関係のウィンドウが現れることが
ありますが、その時は「OK」ボタンまたは「はい」ボタンをクリッ
クしてください。本稿ではいちいち記述しません。)

以後、英語のページになってしまいますが、難しいことはあり
ません。

(3) 「Platform:」の欄で「Windows」を選択し、下のほうにある「Continue」
をクリックします。

(4) 「Java SE Development Kit 6u17」の下にある「jdk-6u17-windows-i586.exe」
をクリックします。

(5) 「ファイルのダウンロード」のウインドウが表示されたら、
「保存」ボタンをクリックします。(ウインドウに書かれている文
に驚かされるかもしれませんが、気にしないでください。)

(6) 次のウインドウで「保存する場所」を確認しておき(本稿では
マイドキュメント(My Documents)にしておきます)、保存するファ
イル名(jdk-6u17-windows-i586.exe)も確認しておき、
「保存」ボタンをクリックします。

(おわかりだと思いますが、このファイル名の中の6u17は
version 6 update 17を意味します。)

(7) ダウンロード(保存作業)が行なわれますので、終わるまで待
ちます。

(8) ダウンロードが完了したら、「ダウンロードの完了」のウイン
ドウを閉じ(「閉じる」ボタンをクリック)ます。ホームページも、
もう用はないので閉じてください。

(9) 先ほどの「保存する場所」(本稿ではマイドキュメント)を開き、
先ほどのファイル名(jdk-6u17-windows-i586.exe)を見つけ
てください。

そのファイルを実行(ダブル・クリック)します。
(「開いているファイル − セキュリティの警告」というウインド
ウが表示された場合は、「実行」ボタンをクリックします。)

(10) その後、ファイルの展開などが行われるので、しばらく待ち
ます。
「Java(TM) SE Development Kit 6 Update 17 - ライセンス」という
ウインドウが表示されたら、使用許諾契約の内容を確認のうえ、
「同意する」を選択(クリック)します。

(11) 次の画面では、インストールのしかたを自分の希望に合わせて
変更することができます。
そこで、「変更」ボタンをクリックし、「フォルダ名」の
C:\Program Files\Java\jdk1.6.0_17\

C:\Java\jdk1.6.0_17\
に書き換えて「OK」ボタンをクリックしましょう。
(なお、ハードディスクのC:ドライブがいっぱいだからD:ドライブに
インストールしたいという人は、CをDに書き換えることもできます。
本稿ではC:ドライブへのインストールを前提にして話を進めます。)

インストールする機能として、
-------------------------------------------
「開発ツール」・・・これがJDKの本体です。
「デモとサンプル」・・・Javaで作ったサンプルやデモ用のアプリケー
           ションが入っています。
「ソースコード」・・・APIのソース・コードが入っています。
「公開JRE」・・・アプリケーションの本番稼動で使用されるJava実行環境です。
「Java DB」・・・Javaで作られたRDBMSです。データベースを使用する
         アプリケーションのテストに使用することができます。
         (RDBMSやデータベースについては後述。)
-------------------------------------------
がリストされています。
デフォルトではすべてインストールされますが、インストールしたくな
い機能があれば、それをクリックし、メニューから「この機能を今イン
ストールしないでください」を選択します。

最低限必要なのは「開発ツール」だけなのですが、他の機能も後で参考に
なることがあるので、当メールマガジンでは、そのまますべてインストー
ルしておきます。
ハードディスク容量が小さいなどの理由で、インストールする機能を減ら
したい人は、「開発ツール」のみのインストールにしてもかまいません。
「公開JRE」は次の(12)でフォルダーが指定されるものですが、本番用の
アプリケーションのテストなどで使用することがあるので、なるべくイン
ストールしておいたほうがいいでしょう。(テスト用の別のコンピュー
ターに公開JREをインストールしてあるというのであれば不要です。)

では、そのまま「次へ」ボタンをクリックしましょう。

(12) インストールが開始しますので、しばらく待つと、
「Javaセットアップ - インストール先フォルダ」というウインドウ
になります。
ここでも、「変更」ボタンをクリックしましょう。
「フォルダ名」の
C:\Program Files\Java\jre6\

C:\Java\jre6\
に書き換えて「OK」ボタンをクリックしましょう。
(なお、ハードディスクのC:ドライブがいっぱいだからD:ドライブに
インストールしたいという人は、CをDに書き換えることもできます。
本稿ではC:ドライブを前提にして話を進めます。)

そして、そのまま「次へ」ボタンをクリックしてください。

(13) インストールが行なわれますので、しばらく待ちます。

(14) 「Java(TM) SE Development Kit 6 Update 17が正常にインストールされました」
の画面になったら、「完了」ボタンをクリックします。

(あとで、JDKの登録の画面が開くかも知れませんが、これは無視して
閉じてしまってかまいません。)

これで、JDKのインストールが終わりました。
jdk-6u17-windows-i586.exeファイルはもう不要ですので、削除して
しまってかまいません。



続いて、以下のように環境変数の設定を行なっておきましょう。
なお、環境変数の設定のしかたを間違えるとシステム(Windows)に問題が生じる
こともありますので、慎重に行なってください。


(15) JAVA_HOME変数の設定

JAVA_HOMEは、TomcatなどのJavaのアプリケーションがJavaのインストー
ル先を知るために使用する環境変数です。
以下のようにして、JAVA_HOME変数にJDKのディレクトリーを設定しておき
ましょう。

(15)-1. 「スタート」メニューから(「設定」→)「コントロール
パネル」を選択し、「コントロールパネル」ウィンドウの中から
(「パフォーマンスとメンテナンス」→)「システム」のアイコンを
ダブルクリックします。

(15)-2. 「詳細設定」タブを選択します。

(15)-3. 次に「環境変数」ボタンをクリックします。「ユーザ環境変数」
と「システム環境変数」のそれぞれの領域の中で「JAVA_HOME」という文字
を探します(といっても、ほとんどの読者のPCでは無いはず)。
「JAVA_HOME」のつづりは大文字も小文字も区別されません。つまり、
全部大文字になっていても全部小文字になっていても同じものです。

(15)-4. 「JAVA_HOME」を見つけた場合は、その行をクリックし、「編集」ボタン
をクリックして、以下のように編集します。
「JAVA_HOME」が無い場合(ほとんどの読者のPCでは無いはず)は、「新規」
ボタンをクリックして、以下のように編集します。
(なお、他のユーザーでも使用できるように、なるべく「システム環境変数」
のほうで設定することをお勧めします。)

「変数名」にはJAVA_HOMEと入力します。
「変数値」には、JDKをインストールしたフォルダー名(C:\Java\jdk1.6.0_17)
を入力します。

すべて半角英数(直接入力)での入力になります。

(15)-5. 終わったら、「OK」ボタンをクリックします。


続いて、PATH変数の設定に入ります。

(16) PATH変数の設定

PATH変数にはJDKのbin ディレクトリのフルパスを設定しておきたいので
すが、JDKをインストールしたフォルダー名(C:\Java\jdk1.6.0_17)は
既にJAVA_HOME変数に設定してあるので、このJAVA_HOME変数を利用して
設定を行います。

では、下記の手順に従って PATH 変数の設定を行いましょう。
JAVA_HOME変数を設定したときの「環境変数」ウインドウがそのまま
開いたままになっていると思いますので、それをそのまま使います。

(16)-1. 「ユーザ環境変数」と「システム環境変数」のそれぞれの領域
の中で「Path」という文字を探します。
「Path」のつづりは大文字も小文字も区別されません。つまり、
全部大文字になっていても全部小文字になっていても同じものです。

(16)-2. 「Path」を見つけたら、その行をクリックし、「編集」ボタン
をクリックして、「変数値」の先頭に以下の内容を入力します。

%JAVA_HOME%\bin;

(「変数値」は最初は後ろのほうが表示されていて、先頭は見えていな
いと思うので、カーソルを先頭(左端)まで移動して、確実にカーソル
が先頭に来たことを確認してから入力してください。
間違えると大変なことになりますから、間違えたと思ったら、いったん
「キャンセル」ボタンをクリックしてからやり直してください。)
この入力内容のうち、%JAVA_HOME%の所は、システムが環境変数を読み
取ったときに先ほど設定したJAVA_HOMEの値に読み替えてくれますので、
結局のところ
C:\Java\jdk1.6.0_17\bin;
と入力したのと同じことになります。しかしながら、このように変数名
を指定したほうが直接ディレクトリー名を入力するよりも手間が省ける
し、後に新しいバージョンのJavaをインストールしたときにもJAVA_HOME
の値を変更するだけで、PATH変数の値は変更せずにすむので楽なのです。

なお、以前にもお話した通り、セミコロン (;)は区切りのマークです。
セミコロン (;) とコロン(:)は見た目に区別がつきにくいかもしれま
せんので、間違えないように、じゅうぶん注意してください。
また、変数値に指定したパスは、先頭にあるほど優先されますので、
末尾のほうに古いJavaのパスが残っていても今回設定した新しいJavaの
パスのほうが優先して使用されます。

古いJDKのパスが残っていたら、削除してかまいませんが、削除の仕方が
わからない人はそのまま残しておいてもかまいません。

(16)-3. 終わったら、「OK」ボタンをクリックします。残りのウインド
ウも「OK」ボタンをクリックして閉じてください。
「コントロールパネル」ウインドウも閉じてください。


PATHの変更を反映させるために、Windowsの再起動が必要になります。
この時点でWindowsを再起動しておきましょう。



┌───────────────────────────┐
  2. Javaの開発キットの作動確認
└───────────────────────────┘

インストールしたJDKがちゃんと作動することを確認するために、Java
の簡単なプログラムを作成して実行してみましょう。

以下、入力は特に断らない限り、英数半角(直接入力)で行ってください。


(1) まず、これから作成するJavaのファイルを保存するためのフォルダ
を用意しておきましょう。

とりあえず、以下のような手順でJavaWorksという名前のフォルダを作る
ことにしましょう。(他の名前でもかまわないのですが。)

「スタート」→「プログラム」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」
を選択してコマンドプロンプト(昔はDOSプロンプトと呼ばれていたもの)
を開き、

   cd \

と入力してEnterキーを押します。

以後、Enterキーを押すことを[Enter]と表記することにします。

(このcdのように先頭に入力される文字列を「コマンド」(command)と
呼びます。「コマンド」とは、「命令」という意味ですが、ここでは
OSに与える命令を意味します。)

次に、

   mkdir JavaWorks  [Enter]

と入力すると(C:ドライブの直下に)JavaWorksという名前のフォルダ
が作られます。
コマンド・プロンプトは閉じずにそのままにしておいてください。


(2) 以下のようにして、ワードパッドを開いて、Javaの
プログラムのファイルを作成し、"Test1.java"というファイル名で保管
することにします。

(2)-1. ワードパッドを開くには、「スタート」メニューから
「プログラム」→「アクセサリ」→「ワードパッド」を選択します。

だいたいWordと同じような操作で入力ができます。

(なお、通常の開発は専用の開発環境で行いますので、ワードパッドなど
の簡易ソフトは使用しません。今回の作業は一時的なものです。)

(2)-2. 以下の内容を入力します。(これはJavaで書かれた簡単なプロ
グラムですが、その意味や文法などの詳しいことは後ほど説明します。)

   class  Test1 {
      public static void main(String args[ ]) {
         System.out.println("こんにちは。");
         System.out.println("いらっしゃいませ。");
      }
   }

(日本の文字(ひらがな)だけ全角になりますが、あとはすべて半角
(直接入力)で入力することに注意して下さい。)

(2)-3. ファイルを保存します。メニュー・バーから「ファイル」→
「名前をつけて保存」を選択します。
「保存する場所」を先ほどのJavaWorksに変え(つまり「保存する場所」
の右側にある逆三角形(▼)のボタンをクリックし、「(C:)」をクリック
し、「JavaWorks」をダブル・クリックします)、「ファイル名」に
"Test1.java"と入力し、「ファイルの種類」は「テキストドキュメント」
にして、「保存」ボタンをクリックします。(ファイル名もすべて半角
(直接入力)で入力することに注意して下さい。)

「テキスト形式で保存すると・・・・。保存しますか?」というメッセー
ジが表示されたら、「はい」ボタンをクリックします。

(注)ファイルを保存するときは、ファイル名は"Test1.java"というよう
に必ずダブルクウォーテーション(")で囲んでください。ダブルクウォー
テーション(")を入力しておかないとファイル名の後ろによけいな拡張子
がついてしまい、後の作業で問題を起こすことがあります。

ワードパッドはとりあえず、開いたままにしておきましょう。


(3) 先ほど開いたコマンドプロンプトで、

   cd \JavaWorks  [Enter]

を入力してください。これで、コマンドプロンプトでJavaWorksのフォル
ダの中が参照可能な状態になります。


(4) 次はコンパイルです。

先ほど作成したテキスト・ファイル(Test1.java)からバイトコードの
ファイルを生成します。

バイトコードのファイルは、いわば実行可能なファイルですが、それに対
して、さきほど作成したようなテキスト・ファイルを「ソース・ファイル」
と呼びます。

「ソース」(source)とは、料理に使うソースのことではなく、「源(みな
もと)」という意味で、実行可能ファイルを作成する源になることから
ソースと呼ばれています。

また、ソース・ファイルの中に入っている文字列を「ソース・コード
(source code)」と呼びます。コード(code)とは符号のことですね。


それでは、

   javac  Test1.java  [Enter]

を入力してください。
javacのcはcompileのcで、Javaのソース・ファイルをコンパイルするため
のコマンドを意味します。

画面には、特に正常終了したとか、バイトコードが無事生成されたとか
いうようなメッセージはいっさい表示されませんが、何も文句を言われ
なければだいじょうぶです。

逆に、ファイルの中に間違いがあると、エラーが表示されます。その場合
は、ワードパッドでTest1.javaの中をよく見て、どこが間違いかよく確認
し、修正および上書き保存したのち、再度コンパイルをやり直してください。

なお、ソース・ファイルのファイル名には.javaという拡張子がついていた
のに対して、バイトコードのファイル名には.classという拡張子がつきます。


(5) 次に、下記を入力して下さい。

   set CLASSPATH=  [Enter]

これは、CLASSPATHという環境変数を一時的にリセットすることを意味し
ますが、CLASSPATHの意味については、もっと後で説明します。


(6) 今度はいよいよプログラムの実行です。

   java  Test1  [Enter]

を入力してください。

先ほど使ったjavacというコマンドとは、cが付くか付かないかで違う
ことに注意してください。
javaはJVMを呼び出すためのコマンドです。つまり、Javaのバイトコー
ドを実行するためのコマンドです。

また、Test1.classというように拡張子をつけるのではなく、Test1と
いうように拡張子なしで指定することにも注意してください。

これによって、作成したプログラムが実行されます。実行結果を確認して
ください。

こんにちは。
いらっしゃいませ。

という2行の文字列が表示されれば成功です。JDKはちゃんとお仕事して
いるようです。


(7) コマンド・プロンプトを終了するには、

   exit  [Enter]

を入力します。



◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


(次回に続く)


では、今日はここまでにします。



======================================================
◆ 02.演習問題
======================================================

上のTest1.javaのソース・ファイルの中で、

         System.out.println("こんにちは。");
         System.out.println("いらっしゃいませ。");

のところを

         System.out.print("こんにちは。");
         System.out.print("いらっしゃいませ。");

に書き換えて(つまり、printlnのところをprintに書き換えて)
保存し、コンパイルしたのち、JVMで実行してみてください。
実行するとどのように表示されますか。

答は次回のメールマガジンで発表します。


======================================================
◆ 03.前回の演習問題の答
======================================================

1. d    2. b   3. a    4. c



◆編集後記◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆Javaはオブジェクト指向言語と言われていて、Javaを学習する
 ためには、オブジェクト指向に関する知識が必要です。

 という訳で、次回はオブジェクト指向のお話をしたいと思います。

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