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                      2007年09月24日

    楽しいJava講座 - 初心者から達人へのパスポート
                  vol.071

                                セルゲイ・ランダウ
 バックナンバー: http://www.flsi.co.jp/Java_text/
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[このメールマガジンは、画面を最大化して見てください。]


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◆ 01.Tomcat関連ツールのインストール
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今回は、EclipseでTomcatのアプリケーションを開発できるように
するためにtomcatPluginというEclipseのプラグインをインストー
ルしましょう。

┌補足─────────────────────────┐
 TomcatのアプリケーションなどWebアプリケーションの開発を支援
 するツールとしては、現在WTP(Web Tools Platform)のプラグイン
 が普及してきており、今後はtomcatPluginに取って代わるものに
 なると思われます。WTPはtomcatPluginよりもずっと高機能で、Web
 アプリケーション開発を全般的に支援するものです。
 当メールマガジンでも後ほどWTPの使い方を紹介していきますので
 ご期待ください。
└───────────────────────────┘


┌───────────────────────────┐
  1. tomcatPluginのインストール
└───────────────────────────┘

このプラグインには、EclipseでTomcatのアプリケーションを開発
したり、EclipseからTomcatを起動/停止したりするための機能が
はいっています。

では、tomcatPluginのダウンロードのホームページ(下記URL)を
開いてください。

http://www.eclipsetotale.com/tomcatPlugin.html

下のほう(ページ全体でいえば真ん中あたり)に「Download」という
項目があり、そこの表の中に「tomcatPluginV321.zip」というのが
ありますので、それをクリックしてください。

(1)ファイルのダウンロードのウインドウが開きますので、
「保存」ボタンをクリックします。
 
(2)次のウィンドウで「保存する場所」を確認し、「ファイル名」
(tomcatPluginV321.zip)を確認したあと、「保存」ボタンを
クリックします。
 
(3)ダウンロード(保存作業)が行われますので、しばらく待ち
ます。

(4)「ダウンロードの完了」のウインドウになったら、閉じて
ください。

ホームページももう用はないので、閉じましょう。
 
(5)さきほどダウンロードしたファイル(tomcatPluginV321.zip)
を解凍しましょう。
 
Lhacaで解凍すると、標準的にはデスクトップに「tomcatPluginV321」
というフォルダーが作られ、その中に解凍されたものがはいります。
そこに「com.sysdeo.eclipse.tomcat_3.2.1」というフォルダーが
できていますね。

┌注意!─────────────────────────┐
 以下のコピー作業はEclipseを起動しているときに行ってはいけ
 ません。
 必ず、Eclipseが起動されていないときに(起動されていたら、
 終了してから)行ってください。
└───────────────────────────┘

(6)このフォルダーをEclipseの「plugins」フォルダーの中にコピー
してください。
(「plugins」フォルダーは「eclipse」フォルダーの中にはいっ
ていましたね。vol.004で言語パックをインストールしたときは
「plugins」フォルダー自体を置き換えましたが、tomcatPluginの
インストールでは、「com.sysdeo.eclipse.tomcat_3.2.1」フォルダー
を「plugins」フォルダーの中にコピーするのです。間違えないように。)
 

これで、EclipseでtomcatPluginが使える状態になりました。

続いて、EclipseでtomcatPluginの設定作業を行っておきましょう。


┌───────────────────────────┐
  2. Eclipseの設定
└───────────────────────────┘

では、Eclipseを起動してください。

以下のように、tomcatPluginの設定作業を行っておきましょう。

(7)メニュー・バーから「ウィンドウ」→「設定」を選択します。

(8)左側の「Tomcat」を選択(クリック)し、右側の「Tomcatバージョン」
の中から「バージョン6.x」を選択し、「Tomcatホーム」を

C:\Tomcat6.0

に変更します。
「コンテキスト宣言モード」は「Server.xml」を選択し、「設定ファイル」
が「C:\Tomcat6.0\conf\server.xml」になっていることを確認しましょう。

(9)左側の「Tomcat」の左側の田マークをクリックして広げ、「JVM設定」
を選択(クリック)します。
右側で「JRE」が「jdk1.6.0_02」になっていることを確認し、
「OK」ボタンをクリックしましょう。


(10)ここで、EclipseからTomcatを開始できることを確認しましょう。
メニュー・バーから「Tomcat」→「Tomcat起動」を選択します。
(ちなみにツール・バーにも同じアイコンがありますね。これをクリック
しても同じです。)
「コンソール」にごちゃごちゃとメッセージが出てきて、最後に
「情報: Server startup in nnnn ms」(nnnnは数字)というのが
出れば、Tomcatの開始が完了です。

逆に、停止したいときは、メニュー・バーから「Tomcat」→「Tomcat停止」
を選択します。

また、Tomcat実行中にTomcatの設定変更などをしたときは、Tomcatを
いったん停止してから、再度起動する必要が生じますが、それをひとまとめ
にして速く行うのが、「Tomcat再起動」です(のちに使う機会が出てきます)。


ここでもう、「tomcatPluginV321.zip」ファイルや「tomcatPluginV321」
フォルダーの役割は終わりましたので、削除してしまって結構です。


これで、Tomcatのアプリケーションを開発するための準備は整いました。

次回は、いよいよTomcatのアプリケーション開発にはいっていきます。



今回はここまでにします。
何か、わからないところがありましたら、下記のWebページまで質問を
お寄せください。


(続く)



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◆ 02.Java(文法等)解説 [JavaBeans (6)]
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[JavaBeans (6) イベント<3>]


例として、Bingo(「当たり!」の意味)という独自のイベントを
作ることにします。
すなわちBingoEventという名前のイベント・オブジェクト(イベント・
クラス)を作ります。


(1) イベント・オブジェクトの定義

以下のようなBingoEventクラスを作成してみてください。
--------------------------------------------------------
import java.util.EventObject;

public class BingoEvent extends EventObject {
  
   private int luckyNumber;
  
   public BingoEvent(Object source, int luckyNumber) {
      super(source);
      this.luckyNumber = luckyNumber;
   }

   public int getLuckyNumber() {
      return luckyNumber;
   }
  
}
--------------------------------------------------------
このようにイベント・オブジェクトには、イベント・ソースを引数
(上記ソース・コードの中のObject source)で明示するコンストラクター
が必要です。かつ、そのコンストラクターの中では必ずスーパークラスの
コンストラクターを呼び出してイベント・ソースを引数として渡して
やるようにする必要があります。
イベント・オブジェクトにはイベントにまつわるデータを付け加えること
ができ、上記の例ではluckyNumberというint型のデータをコンストラクター
の引数として付加しています。
また、イベント・オブジェクトからluckyNumberの値を取り出すための
getterも用意しています。


(2) イベント・リスナーのインターフェースの定義

以下のようなBingoListenerインターフェースを作成してみてください。
BingoEventの通知を受け取るときに呼び出されるメソッドをhitという
名前にします。
--------------------------------------------------------
import java.util.EventListener;

public interface BingoListener extends EventListener {

   public void hit(BingoEvent e);
}
--------------------------------------------------------


(3) イベント・リスナーのクラスの定義

BingoObserverという名前で以下のようなリスナーを作成してみてください。
--------------------------------------------------------
public class BingoObserver implements BingoListener {

   public void hit(BingoEvent e) {
      System.out.println("大当たり!");
      System.out.println("ラッキー・ナンバーは" + e.getLuckyNumber() + "でした。");
   }

}
--------------------------------------------------------


(続く)



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