■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
                      2008年06月22日

    楽しいJava講座 - 初心者から達人へのパスポート
                  vol.109

                                セルゲイ・ランダウ
 バックナンバー: http://www.flsi.co.jp/Java_text/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


[このメールマガジンは、画面を最大化して見てください。]


========================================================
◆ 01.3Dグラフィックスのアプリケーション開発
========================================================


では、しばらくの間、GUIアプリケーションに戻ることにして、
今回からしばらくの間、3Dグラフィックスのアプリケーションを
作ってみましょう。


Javaでは、Java 3DというAPIを使うことによって、3Dグラフィッ
クスのアプリケーションを作成することができます。

ここで、3Dとは3-Dimensional(= 3次元)の略称です。つまり
立体的な図形を描画するグラフィックスを意味します。
(3次元とはx軸、y軸、z軸 = 縦、横、高さの3つの次元を意味しま
す。つまり、立体的な空間を意味します。)
ここでいう立体的とは、プログラム上で、x軸、y軸、z軸の3つの
座標軸を使って図形を表現したり操作したりできることを意味し
ます。
さらには、遠近法を使ったり、光の当たり具合を制御したりして、
画面上での物体の見え方を我々が肉眼で見る自然な見え方に近くする
ということが行われます。


ここで使用するJava 3DはJavaの基本的なAPIの中には含まれていま
せんので、別途インストールする必要があります。
(もちろん無料です。)

というわけで、さっそくJava 3DのAPIをダウンロードしてインス
トールしましょう。

(1) Webブラウザーを起動して、下記URLのWebページを開いてください。

https://java3d.dev.java.net/binary-builds.html

(2) このページのInstallersの項目下にある

java3d-1_5_1-windows-i586.exe

をクリックしてください。あとは、いつものように画面にしたがって
ダウンロード作業を行い、(マイドキュメントなどの)適切な場所に
保存しておきましょう。
(ファイル名からもわかるように、今回インストールするのはJava 3D
のバージョン1.5.1です。)

(3) 次に、ダウンロードしたjava3d-1_5_1-windows-i586.exeを実行し
てください。
(例によってセキュリティー警告の画面が出ても、気にせず「実行」し
てください。)

(4) License Agreementの画面では、(本文を確認の上)「Accept」ボタ
ンをクリックします。

(5) 次の「Ready to Install the Program」の画面では、インストール先
のフォルダ名がリストされますので、確認の上、「Install」ボタンをク
リックします。

(C:\Program Files\Java\Java3D\1.5.1\のほか、以前インストールした
JDKやJRE(= Java Runtime Environment = Java実行環境)のフォルダにも
インストールされます。)

(6) Complete画面では「Finish」ボタンをクリックします。

以上で、インストールは完了です。



では、Eclipseを起動してください。
インストール結果確認用のプログラムを作成してテストしてみましょう。

次の名前でプロジェクト(Javaプロジェクト)を作成してください。

JStudy3

(プロジェクトの作成の仕方を忘れた人は、以下の通りに操作して下さい。
・メニュー・バーから「ファイル」→「新規」→「プロジェクト」を選択。
・「Java」配下の「Javaプロジェクト」を選択し、「次へ」ボタンをクリック。
・「プロジェクト名」にJStudy3と入力し、「終了」ボタンをクリック。)

ここで、クラスパスの登録が必要と思うかもしれませんが、Java 3DのAPIは
インストール時にJARファイルがJDKやJREに直接追加されますので、クラス
パスの追加は必要ありません。


続いて、このJStudy3プロジェクト配下に次のパッケージを作成してください。

jp.co.flsi.lecture.java3d

(パッケージの作成の仕方を忘れた人は、以下の通りに操作して下さい。
・パッケージ・エクスプローラー内でJStudy3を右クリックし、
「新規」→「パッケージ」を選択。
・「ソース・フォルダー名」がJStudy3/srcになっていることを確認の上、
「名前」にjp.co.flsi.lecture.java3dと入力し、「終了」ボタンをクリック。)

続いて、このパッケージに次のクラス名のクラスを作成してください。

Hello3d

(クラスの作成の仕方を忘れた人は、以下の通りに操作して下さい。
・パッケージ・エクスプローラー内でjp.co.flsi.lecture.java3dを右クリッ
クし、「新規」→「クラス」を選択。
・「ソース・フォルダー名」がJStudy3/srcになっていることを確認の上、
「パッケージ」がjp.co.flsi.lecture.java3dになっていることを確認し、
「名前」にHello3dと入力し、「終了」ボタンをクリック。)

Hello3d.javaのエディターが開いたら、下記のようなソース・コードを入力
してください。

--------------------------------------------------------
package jp.co.flsi.lecture.java3d;

import com.sun.j3d.utils.universe.SimpleUniverse;
import com.sun.j3d.utils.geometry.ColorCube;
import javax.media.j3d.BranchGroup;

public class Hello3d {

public Hello3d() {
SimpleUniverse universe = new SimpleUniverse();
BranchGroup group = new BranchGroup();
group.addChild(new ColorCube(0.3));
universe.getViewingPlatform().setNominalViewingTransform();
universe.addBranchGraph(group);
}

public static void main( String[] args ) {
new Hello3d();
}

}
--------------------------------------------------------

ファイルを保管(Ctrl+S)した後、Hello3dを実行してみましょう。
(パッケージ・エクスプローラー内でHello3dを右クリックし、
「実行」→「Javaアプリケーション」を選択)

ウインドウが開いて、赤色の正方形が表示されたら、Java 3Dのインストール
は正常に完了しています。

ウインドウを閉じましょう。


これからしばらくの間、このJava 3Dの使い方を実際にアプリケーションを
作りながら説明していきますが、もしJava 3Dを自力で学習したい人は、
下記のWebページからTutorialを取り出せますのでご覧ください。

http://www.java3d.org/



では、今日はここまでにします。

何か、わからないところがありましたら、下記のWebページまで質問を
お寄せください。



┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
★ホームページ:
      http://www.flsi.co.jp/Java_text/
★このメールマガジンは
     「まぐまぐ(http://www.mag2.com)」
 を利用して発行しています。
★バックナンバーは
      http://www.flsi.co.jp/Java_text/
 にあります。
★このメールマガジンの登録/解除は下記Webページでできます。
      http://www.mag2.com/m/0000193915.html
★このメールマガジンへの質問は下記Webページにて受け付けて
 います。わからない所がありましたら、どしどしと質問をお寄
 せください。
      http://www.flsi.co.jp/Java_text/
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

Copyright (C) 2008 Future Lifestyle Inc. 不許無断複製