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【楽しい中国語入門】 vol.032

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32. 親指族(その4)

 中国でも携帯電話は「普及した」といわれていますが、日本みたいに小学生でもみんな持っているという状況はまだまだ先のことでしょう。中国人にとって、携帯はまだ少々高いと感じる人は結構います。
 それは電話機自体の値段よりも、むしろ
ディエンフアフェイ
(通話料金)
が高いことを問題にしていることが多いです。
 各通信会社の料金システムもいろんなサービスパックはありますが、中国の一般の物価に比べると、概して通話料は随分高いものです。しかも中国の携帯は、かけるほうと受け取るほうの両方に通話料がかかります。 料金を気にしながら電話をする、というのが中国の一般大衆の心理でしょう。
 日本では、女子高生が電車の中でも、「放課後マックに行くかカラオケに行くか」っていうようなことを、携帯で何十分もかけて相談しているのを聞くことがありますが、うらやましい限りです。中国では、携帯でこんな話を長々とできるような経済的な余裕はあまりありません。

 どうして料金がなかなか安くならないのか。このあたりの事情は複雑でよく分かりませんが、競争が足りないのも大きな原因ではないでしょうか。
 ここ十数年、中国は非常に大きな変化を遂げて来ましたが、完全な競争社会になったとはまだ言えません。 特に通信業界は、多くの部分がまだ国にコントロールされているようです。たまには外資の参入などの報道はありますが、こんな巨大な利益を完全に開放するわけにはいかないようです。
 それゆえ、
フーウータイドゥ
(サービス態度) などもまだ満足とは言いがたいです。しかし、昔よりはずっとよくなったのだと思います。

 本来ならば、
シァオリントン
(PHS) は通話料が安いから、中国ではメリットが大きいと思うのですが、残念ながらあまり普及していません。

 中国でも、一般に通信業界で働くサラリーマンの給料は高く、日本並みの給料をもらっている人もたくさんいるようです。 今は経済成長過程の過渡期なので、いろいろ不満もありますが、これからはこの業界も少しずつよくなっていくことでしょう。実際、だんだんよくなってきています。

 なお、電話は
ブー
で数えます。例えば、
イーブーショウジー
(一台の携帯電話) という言い方になります。 固定電話なら、
タイ
を使って数えてもいいです。

 覚えるのが面倒と思うなら、万能の
ガー
(個) を使ってもかまいません。でも「万能」だから、誤解しやすいことを頭に入れておいて下さいね。

今回はここまでで終わりです。




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